ブドウの害獣対策として、電気柵のミニ番兵の設置方法と設置に使った道具の紹介です。
ハクビシンやアライグマが棚や木を登って果物を食べにくるのでその対策をしました。
ハクビシンとは?その習性
主に低地に生息するが、スマトラ島では標高2,400メートル以上・ネパールでは標高2,500メートル以上・インド北東部では標高2,700メートル以上でも報告例がある[1]。多くは海抜200 - 1000mの低山の山林に生息する。木登りが得意である。樹洞、タヌキなどの動物が使い古した巣穴などを棲みかにする。民家の床下・屋根裏などに棲み着くこともある。夜行性で[3]、昼間は住処に潜んでいる。電線を使って移動することもある[6]。外敵に襲われると肛門腺から臭いのある液を分泌して、威嚇する[3]。
食性は雑食で、イチジク類・カキ・ナシ・バナナ・マンゴー・ミカンなどの果実、小動物、昆虫などを食べる[3]。植物食中心の雑食性で、果実、種子、小動物、鳥、鳥の卵などを食べる。中でも果実を好む。熟した果実や野菜などを見つけると毎夜同じ路を辿って侵入するので、獣道が形成される。
年に1回出産し[7]、出産する季節に決まりはないが[7]、夏から秋にかけて多く産む傾向がある[7]。妊娠期間は2ヶ月で[7]、2-3頭を出産する[7]。子供を産む年齢は生後10ヶ月以降[7]。飼育個体の最高年齢は24歳[7]。
母子を中心とした家族で生活しており、10 - 20頭程度の群れを作ることもある。この群れは複数の家族による共同体と考えられる。
ポイント
- 夜行性
- 家族で生活
- 電線を伝って移動することも
- 果実を好む
- 毎夜同じ路を辿って侵入するので、獣道が形成される
上のように綺麗にブドウを食べてしまいます。
木登りが得意なため、支柱を伝って侵入して食べていきます。
家族単位でいるため被害果が増えてしまうので対策が必須です。
電気柵を設置して害獣対策
電気柵を設置して、ハクビシンやアライグマの侵入を防ぎますが、
その前に準備することがあります。
ハクビシンなどが侵入する経路を確認する
果樹園の周囲をネットで囲んでいても数カ所から侵入している場合や、
逆にどこからでも入れる状態であれば、
全体を囲うように設置する必要があるので労力が変わってきます。
数カ所からであれば、そこに重点的に電気柵を設置すれば良いだけで防げます。
例年侵入しているところが分かっていればそこに電気柵を仕掛けましょう。
分からない場合は、乾電池式の監視カメラで侵入経路を確認するのも良いと思います。
電気柵の設置場所に除草剤を散布する
草が生えていたら刈払機で除草後に【ラウンドアップ】を散布します。
草が生えていると防草シートが浮いてしまいしっかり張れないのと、
除草剤を撒くことでシートが後から伸びた草で持ち上がらないようにするためです。
可能なら1ヶ月〜2週間前に除草剤を散布しとくと刈払機を使わずにすみます。
防草シートを設置しない場合は定期的に除草剤を散布します。
ポイント
- スギナが出ていた場合は25倍で撒いてしっかり除草しないとシートを浮かせる原因になりますので注意しましょう
- 2週間前には除草剤を散布しておく
防草シートを設置する
支柱の外側に設置します。
理由はハクビシンなどが支柱に登らないようにするためです。
また、支柱付近はラビットモアなどが入りにくく刈払機もしにくい場所なので
除草作業を減らすことも目的です。
50cm幅の防草シートを設置しましたが、
幅が広い方が草が伸びた時に電気柵のコードに引っ掛らないのでオススメです。
なので75〜100cm幅の防草シートがオススメです。
また、せっかく敷くのなら耐久性が高い防草シートが良いです。
安いのだと1〜2年でダメになるので、再度敷き直しになり作業時間が増えてしまいます。
アグリシートや、可能なら厚手の防草シートを敷きたいですね。
敷くときは中に支柱を入れて支柱を防草シートピンで固定すると
1人でも簡単に防草シートを敷けます。
専用の道具もありますが狭いスペースならこの方法が楽です。
また、防草シートを留めるピンは長さが30cm位がオススメです。
これより短いと雨で土に水分が含んだときに
シートが持ち上がりピンが抜けることがあります。特に斜面とか。
なので長さは30cm以上のピンにしましょう。
ただ土がかなり硬い畑であれば短くても問題無いと思います。
ポイント
- 支柱の外側に設置
- 幅が75cm以上で厚手のシートがオススメ
- ピンの長さは土壌によるが30cm以上がオススメ
柵の設置方法
留め具の高さ
電気柵用の支柱を設置します。
付属していた支柱はφ14mmのポールにコードをとめる留め具がついていました。
上中下と3本コードを設置するので途中に留め具が足りなくなって追加注文をしました。
下から順に、高さ【10cm・25cm・40cm】のところにコードの留め具を取り付けます。
ポイント
高さ【10cm・25cm・40cm】のところにコード(線)を張るのでその位置に留め具をつける
支柱を設置する場所
支柱は四隅に負荷が掛りやすく、コードが垂れやすいので一本近い所に支柱を足しています。
支柱ごとの距離は2〜3m毎に一本設置。
斜面の場合は雨風で支柱がズレやすいので、1.5〜2mほどの間隔にしています。
また、支柱は必ず防草シートの中央に設置します。
どちらかに寄っていると草が伸びた時に引っ掛かりやすく漏電の原因になります。
ポイント
- 支柱の距離は2〜3m毎、斜面は短く1.5〜2mほどの間隔
- 支柱は必ず防草シートの中央に設置する
コードを設置する
以前に購入したボビンと巻取り機を使います。
昨年、コードを回収した時にうえのボビンに巻きつけたのでコードが絡まずに伸ばすことができました。
コードは構造上【ヨリ】があるので絡まりやすく、一度絡まると解くのに無駄な時間がかかってしまいます。
距離が長ければ巻き取りハンドルをピンで固定して、
コードを全て延ばした後に留め具に取り付けるのが効率の良い方法だと思います。
可能であれば【〇〇畑用 上段・中段・下段】と段ごとに分けて保管すれば
使うときも・片付けるときも楽になります。
ゲートと電気柵バッテリーの設置
乾電池で作動する【ミニ番兵】を取り付けます。
赤は電気を流すコードで番兵の上部と電気柵のコードをクリップで挟みます。
緑はアースなのでピンを地中に差し込みそのピンの一部をクリップで挟みます。
出入口は取りはずしできるようにゲートハンドル(黄色いパーツ)を取り付けます。
バネが内蔵しているのでSSやラビットモアなどが入る際に取り外しが簡単にできて楽です。
電気を流す時間帯
ハクビシンやアライグマは夜行性なので夜間のみ作動するようにしています。
場所によっては日中も害獣が出てくるので、その地域に出現する害獣に合わせて設定しましょう。
使った電気柵と付属品
使った電気柵
【電気柵】ミニ番兵100mフェンスセット【本体2年間保証・光センサー付】14型仕様・2段張り
【性能】
エネルギー:0.1J
野生動物用推奨延長距離:0.3km
最大延長距離:1km
消費電流:10mA
【電源】
電源:9・12V(12Vバッテリー、単一アルカリ乾電池)
※外部バッテリーアダプター(別売No.6507)で自動車用12Vバッテリーが使用できます
【光センサー】
あり(昼夜作動、または日中の作動停止)
※獣害除けに使用する際は、日中の作動を停止すると抑制効果は低くなります。
保証:1年間
【セット内容】本体附属品
- パワーユニットミニ番兵/1台
- アース棒/1本
- リード線(赤・フェンス用)/1本
- リード線(緑・アース用)/1本
- 説明書/保証書
- フェンス部分(2段張り・100m分)
- ホワイトワイヤー(200m巻)/1巻
- FRP支柱14型(900mm)/25本
- クイッククリップ14型/50個
- ゲートハンドル/2個
- 簡易ゲートアンカー/2個
- 簡易緊張具/2個
電気柵の付属品や防草シート
まとめ
このように電気柵を設置することでハクビシンを来させないようにします。
電気柵を設置して未然に被害を防ぎましょう。