梨のジョイントV字の接ぎ木をひたすらしていました。
その数100本超!!
実はまだ棚ジョイントの方が残っていますが。。
ただV字の方の接ぎ木は終わったので接ぎ木の仕方の紹介です。
ちなみにV字ジョイントの接ぎ木方法と普通のジョイント栽培の接ぎ木方法は一緒です。
梨のV字ジョイントの接ぎ木方法の動画
梨のV字ジョイントの接ぎ木時期
接ぎ木の時期は開花前の3月下旬〜4月上旬頃です。
開花してしまうと芽がポロッと取れやすいのでこの期間に接ぎ木するのがおススメです。
ただしこれは神奈川県の幸水においてです。幸水の開花時期は4月中旬頃のため、4月上旬までにしますが、他の品種(早生や晩生)では開花時期が異なり、接ぎ木時期は前後するため注意しましょう。
梨のV字ジョイントの接ぎ木手順
①水平の位置を確認する
台木の方の主枝が水平の位置になったところに接ぎ木をします。接ぎ木部が水平になったところで、その前後をバンドで固定して動かないようにします。
そして、穂木側の主枝は上芽の先を少し残して切ります。
先端に上芽を残す事でそこに養分が引っ張られるので、接ぎ木部が癒合してくれる確率が高まります。
また、上芽の先の枝を少し残すのは、接ぎ木する時にテープで巻くための引っ掛かりのためです。
引っ掛かりが無いと先端までキチンとテープで巻けませんので。
ココがポイント
・水平の位置に接ぎ木
・上芽(横芽でも可)の先を残して切る
②穂木側の下部をカンナで削る
穂木側は約8〜10cmほどの長さをカンナで削ります。
凹凸をなくすように水平に削ります。芽の出っ張りなどが接ぎ木するときに邪魔になるので必ず削りましょう。
また、枝の厚さの1/3を削り木質部を出します。枝が厚いと接ぎ木するときに接着が難しくなります。
ただし削りすぎてもダメです。
ココがポイント
・穂木側は約8〜10cmほどの長さをカンナで削る
・枝の厚さの1/3を削り木質部を出す
③台木を接ぎ木ナイフで水平に削る
台木側を削ります。
その際に削った穂木の先端あたりに接ぎ木ナイフで少し切れ込みをいれます。台木を削るときの目安および皮が取れやすいようにするためです。
削るときは接ぎ木ナイフは水平にして削ります。穂木と違い少し削るだけでOKです(木質部が少しでていればOK。)
ココがポイント
・接ぎ木ナイフは水平にして使う
・木質部が少しでていればOK
④穂木と台木と線を纏めてビニールテープで巻く
しっかりと穂木・台木を圧着しながら巻いていきます。巻くときは線と一緒に巻いていきます。
また、芽は癒合するのに大事ですので欠かないように注意します。
ココがポイント
・芽は必ず外に出す
・隙間無く圧着しながら巻く
・穂木と台木の中心が同じになるようにする
⑤Nバンドで固定し、カルスメイトで隙間をうめる
木が生長すると枝が風で揺れたりして接ぎ木部が剥がれる可能性があるのでNバンドで接ぎ木部を留めておきます。
その後、カルスメイトで隙間を埋めて接ぎ木部が乾かないようにすれば完成です。
ココがポイント
・Nバンドで接ぎ木部を留める
・カルスメイトで隙間を埋めて接ぎ木部が乾かないようにする
⑥生育後の新梢は大事にする
生育後の新梢は接ぎ木部が癒合するのに大事なので、取れないようにしっかり誘引しましょう。
梨のV字ジョイントの接ぎ木に使った道具
接ぎ木小刀(切れ味の良いもの)
鞘付きで切れ味の鋭いものがおすすめです。切れ味が鋭いと組織が癒合しやすいからです。
細工反鉋(さいくそりカンナ)
鉋は反り鉋で幅24mmのを使用します。
カルスメイト
隙間はカルスメイトで充填します。沢山使うので数本用意しておくといいです。
ビニールテープ
ビニールテープは白の方が光を反射するので劣化しにくく癒合しやすいです。ニチバンは耐久性があるのでおすすめ。
バンド
サイズは内径が45mmのN185がおすすめ。
Nバンドの代用品でオーバンドもあります。こちらもほぼ同じサイズ。
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