黒いバラードを数年前に導入してかなり好評頂いています。
黒いバラードを導入した理由はまずは高糖度(20度を超える)であり、もう一つが省力化のためです。
なぜ省力化なのか今回はそれを解説していきます。
なぜ省力化なのか?
バラードは粒の大きさが平均で10gで形が楕円形です。
また、皮ごと食べれる品種で粒同士が多少押し合っても裂果をしない特徴があります。
その中でも、
・粒自体がさほど大きくなくしっかりしている点
・粒数をあるていど増やしても糖度が極端に下がることがない点
が省力化に繋がります。
詳しくは本摘粒で解説します。
房作りについて
バラードの房作りの基準は
ジベ処理するので先端は詰めません。
房の長さ(花穂の長さ)は先端から3.5cm~4cmにします。
本摘粒
ジベ処理の行程の解説は割愛します。
軸の長さは8~9cm
摘粒のポイントは内向き・上向き・下向きを摘粒
粒数は40~45粒
ここで何が省力化になるかというと【内向き・上向き・下向きを摘粒】する点です。
藤みのりなどの摘粒は段数ごとに残す粒数が決まっていて、しかも上から下への段では残す粒数も異なります。
このように藤みのりでは上段の3つは4粒、中断は3粒、下段は2粒、先端は1粒で合計35粒にすると細かく規定されています。
ある程度数えながら(慣れれば感覚でいける)摘粒するので時間がかかります。
しかし、バラードは単純に【内向き・上向き・下向きを摘粒】するだけで良いので特に数えながらする必要がありません。
※最上段は上向きは残し、先端は下向きは残す。
しかも元々高糖度の品種のため、多少粒数に増減があっても糖度に影響がないのも数えながら摘粒しなくても良い理由になります。
また、粒があまり大きくなく楕円形のため粒数が多少増えても押し合って裂果しないので安心です。
この点が省力化に繋がるのです。
ポイント
数をカウントせず【内向き・上向き・下向きを摘粒】するだけ
多少粒数に増減があっても糖度に影響がない
粒があまり大きくなく楕円形のため粒数が多少増えても押し合って裂果しない
逆にこれを【藤みのり】でしてしまうと粒同士が押し合ってしまい裂果しますし、粒が増加すると1粒あたりの糖度に影響がでてしまいます。
なのでバラードはかなり省力化できる品種になります。
上の画像のように綺麗な房型になるので作りやすい品種です。
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