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苦土石灰はなんでやるの?

2016年12月12日

マズイ。どんどん投稿が遅くなってます(汗)

一週間に必ず三回は投稿するようにします(汗)

さて、畑には毎年pH調整のために苦土石灰を
まいています。

施肥や雨により、畑はどうしても酸性になりがちになります。

なんで苦土石灰を畑にまくの?

酸性になってしまうと硝酸体窒素(NO3-)が畑から流れやすくなってしまい(他にも理由がありますが分かりやすく。)、作物が吸収できなくなってしまいます。
それを防ぐために、pHを調整するための苦土石灰をまきます。
硝酸体窒素は、大雑把に言うと窒素です、植物にとって身体をつくるための大切な栄養です。

※①ブルーベリーやお茶などは酸性の土壌を好むと言われています。
それは選択的にアンモニウムイオン(NH4+)を吸収するからです。

※②植物はイオン化した窒素やリンを吸収します。

かなりザックリ説明しますと

•pH調整のために苦土石灰をまいた畑

施肥をする→アンモニウムイオン(NH4+)→土の中の菌などにより分解(pHが調整されているので、菌が活発に動いて分解してくれる)→硝酸体窒素(NO3-)(pH調整済みのため、畑に留まっている)→作物が吸収できる

•苦土石灰をまかなかった畑

施肥をする→アンモニウムイオン(NH4+)→土の中の菌の活動が低下して、分解されにくくなる)→かろうじて分解された硝酸体窒素(NO3-)(畑の保肥力=陽イオン交換容量が低く、畑から流れ出てしまう。そもそもNO3-マイナスの電荷を持つイオンなので、留まりにくい)→作物が吸収できない

という感じです。

しかし、酸性を好む作物は硝酸体窒素に分解される前のアンモニウムイオンを選択的に吸収するので、スクスクと成長します。

とにかく
作物が成長できるように、石灰はまいとこうね
と言ったところです。

そもそもなんで苦土石灰をまくと酸性ではなくなるの?(アルカリ性なの?)

苦土石灰とは
MgCO3(炭酸マグネシウム)、CaCO3
(炭酸カルシウム)の化合物です。

苦土→マグネシウム
石灰→カルシウム

と認識しれば、分かりやすいです。

イオンの状態の
苦土はMg2+
石灰はCa2+
になります。
その2つは電離するときにOH2-を放出するので、アルカリ性になります。

逆にH+を放出するモノは酸性になります。

私はホントに化学が苦手でしたが、農業をするうえで必ず必要となるので、必死に勉強しました。
関係ないですがその延長で毒物劇物取扱資格もなんとか取得できましたー。
※栽培する上では資格はいらないですが。

とにかくpH調整はしないといけない

なにはともあれ、苦土石灰はアルカリ性の性質があるので、畑のpHを上げてくれるのです。

pHが酸性だと養分が畑から流れ出てしまうので(または、植物が使えない状態になってしまう)、ちゃんと石灰はまかないといけません。

ただ、植物によって適したpHは違うので確認しましょう。

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土壌の酸度を簡易的に計測できる道具もあります。

ポットなどで栽培している場合にも使えて便利です。

次回はタイニーと苦土セルカの違いを調べてみようと思います。
どっちが良いかなー。

タイニーは他の化学肥料を蒔く一週間程前に、畑によく混和しときます。

化学肥料と一緒に蒔いてしまうと、化学反応が起こるかもしれないので、注意しときます。

苦土セルカは有機質系のため、マイルドに効いていくそうなので、同日に蒔いても問題ないそうです。

コストは苦土セルカの方が高いですが、作業性を考えれば其方の方が良いのかな?

土壌についてもっかい勉強し直そうかな。

結構評価が高いので、取り寄せて読んでみます。

学生の時はとりあえず記憶してテストに励んでましたが、実際に栽培に携わってからの勉強の方が身につきますね(^^)

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