ブドウの栽培

【種なしブドウの作り方①】1回目のジベレリン処理の時期は満開日~3日以内に行う

2019年6月1日

ジベ処理

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ブドウのジベレリン処理により種なしブドウがつくれます。
ただし適切な時期とジベレリンなどの薬剤を適切な濃度でしないと種なしブドウになりませんので注意しましょう。
画像つきで解説します。文章の最後にジベ処理のやり方を【動画】で解説しています。

種なしブドウの房作りの方法

種なしブドウにするには品種によって異なりますが【先端は切らず】に長さを調整します。
種ありブドウでは【先端は切る】のですが種なしブドウでは切りません。

品種 長さ
藤稔 3.5cm
ピオーネ 3.5cm
巨峰 3.5cm
シャインマスカット 4.0cm

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上のように房の先端から3.5cmのところは残してそれ以上の軸は切り落とします。
※ジベ処理の目印として2つだけ残す場合もあります。
これが房作りです。

ジベレリン処理の時期は満開~満開後3日以内

ジベ処理の時期は【満開日から3日以内】に行います。
それよりも早すぎると奇形果(海老反り)になりやすく、逆に遅いと種が抜けずに残ってしまいます。
ただ実際には全ての房が一律に満開することは無いため、
天候と作業の関係で開花が8割を超えていればジベ処理しています。
8割を超えていればさほど問題ありません。

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上の画像は満開した状態の花穂(房)です。この状態から3日以内にジベレリン処理を行います。

ポイント

満開日とは一番下の段まで開花(キャップが取れた状態をさします)しきった状態のことを言います。

このときにキャップが茶色く残る品種があります。
クインニーナや安芸クイーン、ゴルビーなど。
その場合は適宜、茶色いキャップ(花カス)を指で摘まんだり刷毛で落としたりします。
残ってしまうと果皮がかすれたりなどして見た目が悪くなってしまいます。
通称【さび果】になったり、【灰色かび病の病巣】になるので注意しましょう。

上のように花カスを落とす道具もあります。
ジベ処理の容器に取り付けもできます。

ジベレリンなどの準備

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使用する道具は

  • 2Lのペットボトル
  • ジベレリン
  • フルメット
  • ストレプトマイシン(アグレプト)液剤

です。

フルメットについて

上の薬剤を2Lの水に入れてブドウの浸漬処理を行います。
このジベ処理の1回目に行うときに入れる【フルメット】は【着粒安定】を目的としています。
品種によってはジベレリンだけでは着粒しないケースがあります。
着粒しない】ということは房が歯抜け状態になることです。
房がボロボロの状態では商品価値がなくなってしまうので1回目に必ずフルメットを添加しています。

ストレプトマイシン(アグレプト)液剤について

ジベレリンだけでは10~20%ほど種が残ってしまうケースがあります。
ストレプトマイシン(=アグレプト)を添加することでほぼ100%種なしにすることができます。
ジベレリンは【子房の肥大・成長促進に作用する】ので厳密には種を無くす効果ではありません
なのでジベレリンだけでは種が多少残ってしまうのです。
その点ストレプトマイシンは【胚のう(将来、種子となる部分)の発育を阻害する効果】があるのでほぼ完全に種を無くすことができます

薬液の作り方

  • ジベレリン

ジベレリン濃度:25ppm(25mg/L)=1Lに25mg(濃度として)をいれることで25ppmとなる。


上のジベレリン粉末は1包中にジベレリンが50mg(濃度として)はいっているので、2Lのペットボトルに1包いれれば25ppmになる。

  • フルメット

フルメット濃度:5ppm(5mg/L)=1Lに5mgいれることで5ppmとなる。


2Lのペットボトルに上のフルメット1瓶いれることで5ppmになる。

  • ストレプトマイシン

ストマイ濃度:200ppm=1000倍希釈


1000倍なので2Lの量に調整するには2Lのペットボトルに2mlを添加する

ブドウのジベレリン浸漬処理のポイントと手順

時間帯:朝または夕方に行う。
日中では浸漬処理した際の雫が残ることでそれがレンズの役割をしてしまい【日焼け】する可能性があるので。
朝でも房に朝露が残っているとジベ処理の効果が半減してしまうので注意。
天候:可能なら曇りの日に行う。
快晴ではやはりレンズ効果で【日焼け】する可能性がある。
ただ曇りの日でもジベ処理後に雨が降ってしまうとやり直しする必要があるので注意。

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上の画像のように房の一番上までしっかりと浸漬する。

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浸漬後、目印として残した片方の軸を切り取り【ジベ処理したという目印】にする。
連続してジベ処理してしまうと奇形になってしまうので。
また、浸漬後に房を少し振るって水滴を落としてやると日焼けを回避できます

【ジベ処理の動画】ポイントを説明

ジベレリン処理後に雨が降った場合の対処法

処理後の天候急変 (降 雨、異常乾燥)で本剤の吸収が不十分になるおそれがある場合には
ジベレリンを含む農薬の総使用回数の範囲内で再処理を行うことができる。
なお、再処理に当たっては病害虫防除所等関係機関の指導を受けること。

とあります。
総使用回数は品種によって異なりますが3~5回になります。

ジベレリンの再処理の基準

ジベ処理1回目では「処理から72時間後までに相対湿度が80%以上で8時間を経過する」ことが必要と言われています。
経過前に連続5mm以上の降雨では再処となります。
処理後に湿度が不足した場合や降雨にあった場合は再処理を行いますが、地域ごとの指導機関から情報が出されますので参考にしてください。
NOSAI山梨(山梨県農業共済組合)| ブドウの栽培管理

雨量を計測して再処理が必要か検討する

ネタトモには付属の雨量計もあります。1日の降雨量を計測できるので再処理する必要があるか確認するのにも使えます。

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ポイント

  • 1日の蓄積雨量
  • 現在の降雨量
  • 週間の降雨量予想

を計測できます。

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青木果樹園

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