ブドウのジベレリン処理により種なしブドウがつくれます。
ジベレリンは植物ホルモンの一種で使う時期によって、種の形成を阻害したり果粒を肥大させる効果があります。
また、ジベレリン処理に使う、ジベレリン・フルメット・ストレプトマイシンについても解説します。
- 種無しブドウの房作りの長さは3.5cm。
- 1回目のジベ処理時期は満開日から3日以内。
- 2回目のジベ処理時期は1回目の処理から10~15日後。
- 2回目のジベ処理後に傘かけをする。
- ブドウの本摘粒では35粒に調整する。
- ジベレリンは植物ホルモンの1つで、種無しにしたり果粒を肥大させる効果がある。
- ジベ処理後に雨が降った場合は再処理を検討する。
種なしブドウの房作りの方法
種なしブドウにするには品種や栽培によって異なりますが、基本は『先端は切らず』に長さを調整します。種ありブドウでは花振るいを防ぐため『先端は切る』のですが種なしブドウでは切りません。
下記の画像が房切り前(左の画像)と房切り後(右の画像)です。
右の画像のようにブドウは、房の先端から3.5cmのところは残してそれ以上の軸は切り落とします。上の部分に2つ残してありますが、これはジベレリン処理の目印になります。
ジベレリン処理は通算で2回行うため、1回したら1つを切り落とし、2回目のジベ処理の時にもう片方を切り落とすことで、ジベ処理をしたよという目印にしています。間違って同じ日に2回ジベ処理をしてしまうと、奇形になってしまうためこのような目印を残しています。
ちなみに目印の位置は房から5~6cm上の所に作るのがベストです。あまり近い位置だと房の一部なのか判断がつきにくく、逆に遠い位置だと葉っぱなどに隠れて分かりづらくなります。
種なしブドウの品種別の房の長さ
品種 | 長さ |
---|---|
藤稔 | 3.5cm |
ピオーネ | 3.5cm |
巨峰 | 3.5cm |
クイーンニーナ | 3.5cm |
シャインマスカット | 4cm |
房の長さを3cmにする方法もあるのですが、過去に試してみてブドウが大きくなった際にボリュームさが欠けてしまいました。房の長さがコンパクトになる分、摘粒作業を省力化できるのですが粒数が少ない房が多く見られたので、3.5cmのやり方に戻しました。
また房の長さが逆に長すぎると、房が海老反りになったり奇形になりやすいです。この理由から品種によって長さは異なりますが、一般的には3.5cmです。
房作りについてもっと詳しく
種なしブドウにするジベレリンのメカニズム
ジベレリンは植物ホルモンの一種で元々は稲のバカ苗病菌(異常成長する病気)から発見されました。このジベレリンをブドウに使うことで種無しブドウになりますが、ジベ処理(=ジベレリン浸漬処理)をする時期によって効果が異なります。
処理時期によるジベレリンの効果の違い
- 1回目のジベレリン処理(満開期~3日以内):胚珠の成長抑制をすることで花粉管の伸長や受精を阻害します⇒つまり受精を阻害するので種ができなくなるのです。
- 2回目のジベレリン処理(1回目の10〜15日後):子房の成長を促します⇒果粒の肥大や成熟に繋がります。
下記の画像の胚珠は将来、種になる部分です。植物は受粉すると花粉管が伸び、胚珠部分に到達することで受精が完了して種が出来ます。ですがジベレリンはそこを阻害することで種ができなくなるのです。
引用
品種によっては完全種無しにならない?
実はブドウによってはジベレリンの感受性が低い品種があります。シャインマスカットのようにジベレリンの感受性が高いと、ほぼ全てのブドウの粒は種無しになります。
しかし、感受性が普通のピオーネや藤稔、巨峰などはジベレリンのみでは無核化率(種無し化率)は85%ほどです。
感受性 | 品種 |
---|---|
高い | シャインマスカット、クイーンニーナ |
普通 | 藤稔、巨峰、ピオーネ |
低い |
改善技術としてストレプトマイシン(アグレプト)をジベレリン液に添加することで、無核化率(種無し化率)を90~97%にすることが可能です。
GA⇒ジベレリン、SM⇒ストレプトマイシン、Seedlessness⇒種無し化率、Seeded embryo sac⇒種子形成率
上の文献は藤稔に対して通常のジベレリン処理と、ジベレリン+ストレプトマイシン処理をした時の種無し化率を調査したものです。
通常のジベレリン処理では種無し化率は1999年では82.9%、2000年では85.9%でしたが、ストレプトマイシンを添加したジベ処理では1999年は91.8%、2000年では97%とほぼ100%を種なし化に成功しています。
ストレプトマイシンは胚のうに直接作用して、胚のう(将来核となる)の形成を阻害します。そのため、ほぼ種なし化をすることが可能なのです。
種無しブドウ・種ありブドウの甘さや酸味は変わらない!
ジベレリン処理をした『種無しブドウ』と、していない『種ありブドウ』の糖度と酸味を比較調査した結果、差が無いことが研究結果で出ています。
つまり、『種ありブドウの方が甘い』や『種無しブドウの方が甘い』論争は、単にそのブドウが他と比べて甘かっただけだったのです。
ですが、ジベレリン処理をすることで肉質が変化します。
ジベレリン処理でブドウの肉質が変化する
- 果肉のかみ切れやすさを表す「変形量」のジベレリン処理による変化は小さく、その効果は品種・系統によって異なる。「サニールージュ」、「ハニービーナス」などは変形量が小さくなる(かみ切れやすくなる)方向へ変化するが、「安芸津22号」は反対の方向へ変化する(表1)
- 果肉の硬さを表す「最大破断力」は、ジベレリン処理によって全体的に高くなる(硬くなる)が、その程度は品種・系統によって異なり、「安芸津22号」など処理により最大破断力が低くなる系統もある(表1)。
品種によって異なりますが、ジベレリン処理によって果肉が締まり、噛み切れやすくなります。特に当園でも栽培しているブドウの竜宝は、種あり栽培では肉質が柔らかく果汁が滴るのが特徴です。
しかし、竜宝にジベレリン処理をして種なしブドウにすると、肉質が締まるので竜宝の特徴である『滴る果汁と果肉』が無くなってしまいます。そのため竜宝については今後も種あり栽培で行っていきます。
ジベレリン処理によって種なしになって食べやすくなりますが、肉質が変化して特徴が失われる場合もありますので、品種によってはジベ処理をしないのも良いかと思います。
ジベレリン溶液の作り方
ジベレリン処理は1回目(満開日から3日以内)と2回目(1回目の処理から10~15日後)があります。1回目と2回目では使う農薬(植物ホルモン)や濃度を変えますが、作り方は一緒です。
準備する道具は下記になります。
準備する道具
ジベレリン
step
1ジベレリンの濃度と分量
上のジベレリン粉末は1包中にジベレリンが50mg(濃度として)はいっているので、2Lのペットボトルに1包いれれば25ppmになる。
ジベレリン濃度:25ppm(25mg/L)=40倍希釈
フルメット
step
2フルメットの濃度と分量
『step1』のジベレリンを入れた2Lのペットボトルに、上のフルメット1瓶いれることで5ppmになる。
フルメット濃度:5ppm(5mg/L)=200倍希釈
さらに詳しく
上の薬剤を2Lの水に入れてブドウの浸漬処理を行います。
このジベ処理の1回目に行うときに入れるフルメットは着粒安定を目的としています。
品種によってはジベレリンだけでは着粒しないケースがあり、着粒しないということは房が歯抜け状態になることです。
房がボロボロの状態では商品価値がなくなってしまうので、当園は1回目に必ずフルメットを添加しています。
ジベ処理の2回目にフルメットを添加すると肥大を促進しますが、その分着色が遅くなる場合もあります。
ストレプトマイシン(アグレプト)
step
3ストレプトマイシン(アグレプト)の濃度と分量
1000倍なので2Lの量に調整するには『step2』で作った2Lのペットボトルにストレプトマイシンを2mlを添加する。
ストレプトマイシン(アグレプト)濃度:200ppm(200mg/L)=1000倍希釈
さらに詳しく
ジベレリンだけでは10~20%ほど種が残ってしまうケースがあります。
ストレプトマイシン(=アグレプト)を添加することでほぼ100%種なしにすることができます。
詳しい解説は種なしブドウにするジベレリンのメカニズムで確認ください。
ジベレリンカップについて
上のらくらくカップ2 、カップが液を噴霧してくれるジベレリン液専用の道具になります。噴霧した液はボトルに戻り循環してくれるので、液がこぼれるのを防いでくれる上に、取っ手が軽いので手首が疲れにくいのが特徴です。
通常のジベ処理用のカップは、なみなみ液をカップに入れるので、長時間作業していると手首が痛くなります(2回目のジベ処理は特に)。ですがこれは噴霧するタイプなので手首が疲れにくいし、棚の上にあるブドウも液をこぼすこと無くジベ処理ができます。
1台で3~4人分の能率が上がるので、短時間かつ少人数で行う場合にオススメです。小カップは1回目のジベ処理で、ジベ処理2回目は大~特大カップを推奨します。※当園は特大を使っています。ただ、らくらくカップ2 は2回目の時に使用するのがお勧めです。1回目は通常の浸漬処理が良いです。
種なしブドウの1回目のジベレリン処理の方法
ブドウの開花の判別方法『ブドウには花びらが無い?!』
一般的に開花とは花びらが咲くことを言いますが、ブドウには花びら(花弁)が存在しません。
ブドウにはキャップ(帽子)があり、それが外れて中の雌しべ・雄しべが露出することを開花と言います。このキャップが全て外れた時を満開日と呼びます。
1回目のジベレリン処理の時期・満開日のブドウの画像
1回目のジベ処理の時期は満開日から3日以内に行います。それよりも早すぎると奇形果(海老反り)になりやすく、逆に遅いと種が抜けずに残ってしまいます。
ただ実際には全ての房が一律に満開することは無いため、天候と作業の関係で1房における開花している粒が8割を超えていればジベ処理しています。1房内の開花している粒が8割を超えていればさほど問題ありません。
満開日の判断は先端から根元まで、キャップが外れた雌しべや雄しべが露出した状態をいいます。(左の画像)
ただ品種によってはキャップが外れず、茶色く変色しているものもありますが、それも開花とカウントします。(右の画像)
ココがポイント
- 満開日とは一番下の段まで開花(キャップが取れた状態をさします)しきった状態のことを言います。
- 1房内の粒が8割ほど開花していればジベ処理を行ってもよい。
ブドウの花カス対策におすすめの道具
ジベ処理の時にキャップが茶色く残る品種があります。例を出すとクインニーナや安芸クイーン、ゴルビーなど。その場合は適宜、茶色いキャップ(花カス)を指で摘まんだり刷毛で落としたりします。
残ってしまうと果皮がかすれたりなどして見た目が悪くなってしまい、通称『さび果』になったり、『灰色かび病の病巣』になるので注意しましょう。サビ果などを防ぐために、専用の道具も販売されています。
指先につける筆や、ジベレリンカップに装着して落とす花冠取り器、電動の空気入れをブロワー代わりに使ったりしています。
1回目のジベレリン処理の時間帯と手順
時間帯:朝または夕方に行う。
日中では浸漬処理した際の雫が残ることでそれがレンズの役割をしてしまい日焼けをする可能性があるので。
朝でも房に朝露が残っているとジベ処理の効果が半減してしまうので注意。
天候:可能なら曇りの日に行う。
快晴ではやはりレンズ効果で【日焼け】する可能性がある。
ただ曇りの日でもジベ処理後に雨が降ってしまうとやり直しする必要があるので注意。
上の画像のように房の一番上までしっかりと浸漬します。
浸漬後、目印として残した片方の軸を切り取り、ジベ処理したという目印にする。
連続してジベ処理してしまうと奇形になってしまうので。
また、浸漬後に房を少し振るって水滴を落としてやると日焼けを回避できます。
1回目のジベレリン処理の動画
1回目のジベレリン処理後に雨が降った場合の対処法
処理後の天候急変 (降 雨、異常乾燥)で本剤の吸収が不十分になるおそれがある場合には、ジベレリンを含む農薬の総使用回数の範囲内で再処理を行うことができる。
なお、再処理に当たっては病害虫防除所等関係機関の指導を受けること。
総使用回数は品種によって異なりますが2~5回になります。
1回目のジベレリンの再処理の基準
ジベ処理1回目では「処理から72時間後までに相対湿度が80%以上で8時間を経過する」ことが必要と言われています。
経過前に連続5mm以上の降雨では再処理となります。
処理後に湿度が不足した場合や降雨にあった場合は再処理を行いますが、地域ごとの指導機関から情報が出されますので参考にしてください。
つまり満開期1回目のジベ処理では処理してから8時間、雨が降らなければ再処理は不要です。
仮に小雨(5mm未満)がふった場合でも、多少ジベレリンの効きが悪くなりますが再処理は不要です。
※種無し化率が下がってしまいますが。。。
ジベ処理後に8時間経過せずに雨量計で5mm以上の雨量が蓄積されたら、再処理を検討した方が良いかと思います。
ただ、再処理する前に農業試験場や地域の普及員の方に確認をしてからの方が確実です。
雨量を計測して再処理が必要か検討する
雨量計を使って、再処理が必要かどうかを検討します。
私が使っている気温計測IoTのネタトモという道具(スマホでデータを閲覧できる)にはオプションで雨量計もあります。
これを使うことで1日の降雨量を計測できるので、再処理をする必要があるかの確認にも使えます。
このネタトモで具体的に計測できる項目は以下になります。
計測項目
- 1日の蓄積雨量
- 現在の降雨量(1時間あたりに降った雨量)
- 週間の降雨量予想
また、右上の画像のように1日の蓄積雨量や降雨量がグラフで分かるので、再処理が必要かどうかを判別できます。
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簡易型雨量計
この雨量計IoT以外に簡易型ですが扱いやすい雨量計もあります。
その日にジベ処理をしたら、上の簡易型雨量計を設置すればその日の雨量を簡単に計測ができます。
降雨量情報サイトで確認する
ゲリラ豪雨など局所的な雨では正確な数値が取れないのがデメリットですが、雨量についてアメダスや地域のサイトで確認するのも1つの手です。
種なしブドウの2回目のジベレリン処理の方法
2回目のジベレリン処理の時期
1回目のジベレリン処理から10〜15日後に行います。
房によって開花時期がマチマチの場合は中間の12日前後に一斉にジベ処理行うと良いです。
ジベ処理の目安はブドウの粒が小豆大のサイズになった頃です。
10~15日後のブドウの房の画像
満開日から10~15日後のブドウの房の様子です。
粒が小豆くらいの大きさになった頃合いが2回目のジベ処理の目安になります。
ココがポイント
- 房によって開花時期がマチマチの場合は中間の12日前後に一斉にジベ処理を行うと良いです。
- 粒が小豆くらいの大きさになった頃合いが2回目のジベ処理の目安
2回目のジベレリン処理の時間帯と手順
時間帯:朝または夕方に行う。
日中では浸漬処理した際の雫が残ることでそれがレンズの役割をしてしまい日焼けをする可能性があるので。
朝でも房に朝露が残っているとジベ処理の効果が半減してしまうので注意。
天候:可能なら曇りの日に行う。
快晴ではやはりレンズ効果で【日焼け】する可能性がある。
ただ曇りの日でもジベ処理後に雨が降ってしまうとやり直しする必要があるので注意。
上の画像はらくらくカップ2(特大)でジベ処理をしている様子です。
2~3回ほど上下に動かすことで、通常の浸漬処理と同等の効果が期待できます。
普通のジベ処理カップでも良いのですが、カップが大きい上、液の量が多いので手首が疲れてきます。
ですが『らくらくカップ2(特大)』は噴霧式なのでカップが軽くて手首が疲れにくいのと、棚の上にあるブドウの房も液をこぼすこと無くジベ処理ができます。
1回目と同様に浸漬後に房を少し振るって水滴を落としてやると日焼けを回避できます。
また、房の上部に目印をつけている場合は、ジベ処理をしたことが分かるようにそれを除去しましょう。
間違って2回やってしまうと、奇形になるためです。
2回目のジベレリン処理の動画
2回目のジベレリン処理後に雨が降った場合の対処法
処理後の天候急変 (降 雨、異常乾燥)で本剤の吸収が不十分になるおそれがある場合には、ジベレリンを含む農薬の総使用回数の範囲内で再処理を行うことができる。
なお、再処理に当たっては病害虫防除所等関係機関の指導を受けること。
総使用回数は品種によって異なりますが2~5回になります。
2回目のジベレリンの再処理の基準
ジベ処理の2回目では「処理液乾固後(ジベ処理して乾いた後)、1時間経過していれば降雨量10mmまでは、2時間経過していれば20mmまでは、3時間経過していれば30mmまでは再処理は不要となります。」
つまり2回目のジベ処理の再処理の基準は以下になります。
再処理の基準
- ジベ処理をして乾いてから1時間経過して雨が降った場合、降雨量が10mm以上の時は再処理する。
- ジベ処理をして乾いてから2時間経過して雨が降った場合、降雨量が20mm以上の時は再処理する。
- ジベ処理をして乾いてから3時間経過して雨が降った場合、降雨量が30mm以上の時は再処理する。
雨量についての計測は一回目と同様です。
傘かけで病気対策
2回目のジベ処理後に傘をかける理由は、傘をかける時期が早すぎるとブドウの軸が細かったり房が小さかったりするので、風が吹いたときに傘がモロに風を受けてしまいます。
そうすると、房が大きく揺れて棚や傘に当たったりこすれてしまい、房がボロボロになってしまいます。
それを防ぐために、ある程度ブドウの房や軸がしっかりした時期の2回目のジベ処理後に傘かけを行います。
また、傘をかけるもう一つの理由は、代表的病気の『黒とう病』『べと病』『晩腐病』の感染から房を守るためです。
2回目のジベ処理後の6月~7月は梅雨の時期になるので、一番病気が感染しやすい時期になります。
袋かけをすれば感染を回避できるのですが、摘粒が終わらないと袋かけはできませんので、代わりに傘かけをします。
傘かけをすることで雨で濡れるのを防げるので、病気の感染を防ぐことが出来ます。
傘かけの道具
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種なしブドウの摘粒方法
1回目のジベ処理後から摘粒を行いますが、このとき品種や栽培方法によって粒数を調整します。
粒数が多すぎると1粒当たりの糖度が下がったり、熟期が遅くなるなど悪影響がでます。
例えばシャインマスカットは平均糖度が18度を超えますが、粒数が多い(房数が多過ぎな場合も同様)と1粒の糖度が15度を切ることがあります。
なので適正粒数と適正な着果量(房数)を守るのが重要になります。
下記の品種別の粒数は、着果量や房の重さによって異なるので参考程度にしてください。
品種 | 粒数 |
---|---|
シャインマスカット バラード |
45粒 |
カッタクルガン 瀬戸ジャイアンツ ハイベリー |
40粒 |
藤稔 クイーンニーナ ピオーネ |
35粒 |
摘粒についてもっと詳しく
ブドウの袋かけ
摘粒を終え次第、必ず袋かけをしましょう。
袋かけをすることで病害虫からブドウを保護することができます。
袋かけについてもっと詳しく
種なしブドウの作り方を画像で解説|まとめ・参考資料
- 種無しブドウの房作りの長さは3.5cm。
- 1回目のジベ処理時期は満開日から3日以内。
- 2回目のジベ処理時期は1回目の処理から10~15日後。
- 2回目のジベ処理後に傘かけをする。
- ブドウの本摘粒では35粒に調整する。
- ジベレリンは植物ホルモンの1つで、種無しにしたり果粒を肥大させる効果がある。
- ジベ処理後に雨が降った場合は再処理を検討する。
参考資料
資料
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